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登山ウェアは様々な素材を採用しながら市場に投入されているが、日ごろから気になっていることがある。
それは、カモフラージュが施された迷彩模様のウェアを着用している登山者に出会うことが時々あることだ。
アウトドアで 迷彩 模様の低視認性ウェアを着る危険性
ロービジと言われる低視認性の模様が施されたウェアは、他者から視認されにくく、遭難時の発見を困難にすることがある。
元々、それが狙いなのだから当然の結果だ。
本来は、こういった装備が必要になるのは、ミリタリーの世界や動物観察など、特別な用途に限られるはず。
害獣の管理捕獲に参加させて貰ったことがあるが、猟師さんも組織的に動くために視認性の極めて高い蛍光色のベストを着用するほどだ。
動物に気づかれることよりも、誤射や滑落遭難のほうが深刻なリスクだ。
低視認性の 迷彩 ウェア を市場に流通させるメーカー
本来は、超ニッチのはずの迷彩模様のウェアを大量に生産しているブランドとしてThe Northfaceがある。
ヨセミテのハーフドームをブランドロゴに用いるぐらいなのだから、元々はハードなクライミングに向けた装備を意識していたのかもしれない。
しかし、今は総合アウトドアブランドとしての認知度のほうが高いのではないだろうか?
上に挙げたのはごく一部で、ホームページを見ると、The Northfaceが如何に多くの迷彩模様のウェアをラインナップしているかが分かるはず。
日本国内で流通しているThe Northfaceは富山県発祥のGoldwinがライセンス生産していると聞く。アジア向けのサイズ展開などに加えてGoldwin企画によるプロダクトもあるようだ。
迷彩模様のウェアを市場に投入する理由は、恐らくは「売れる」という動機付けがあるからだろうと思う。
街着としてアウトドアテイストを取り入れるのは悪いことではないと思う。
しかし、何も考えずに、日常の環境と異なる山の世界に着て来てしまう者がいるのも確かだ。
特に、アウトドアで子供に迷彩模様の服を着せるのは危険だ。背の低い子供が草むらに入ってしまうと探すのが困難になるだろう。
この辺り、日本のアウトドア総合ブランドのmont-bellでは、迷彩模様の装備は野鳥観察用であることが分かるようにしながら、ごく少数だけ商品化しているのが対照的に良心的だと思う。
環境にあった ウェア を着て登山を楽しもう
山で何色のウェアを着るか、それは個々の自由であることは確かだ。
だが、遭難救助される立場になった時のことも一度考えてみて欲しい。
そして高額な対価を支払ったウェアが、予期せぬアクシデントの際に生存を困難にする一因となる可能性があることも。
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